特に、〝やきもち”のところとか。 でも、そんなの、焼くに決まってるじゃんか。 教室中、今日一日、その話題でもちきりだったんだから。 女子たちの悲鳴の中心にいる冷泉くんにどれほどムカついて、どれほど話しかけたかったか。 こんなの、確かめるまでもない。 あたし、冷泉くんのことが大好きだ。 だって……。 「いいよ。 花ちゃん。 今日は、俺を貸し切りにしてあげる」