誰も、あたしのことなんか見ていない。



……ということは、空耳!?



おっかしいなぁ~。



確かに聞こえたんだけどな~。



うーんと首を横に傾けながら、あたしは自分の席についた。



このときのあたしは、気づいてなかった。



この声の持ち主に。



それから……。



隣の席のクール男子の“裏の顔”に。