だから、いくらお手洗いの前でも、女子に囲まれていないのは、めちゃくちゃチャンス!!



今しかないっ!!



……と、鼻息荒く、急いで話す。



だって、こんなところを女子に見られたら、大変でしょ?



それなのに……。



「ふーん。
いいよ。
どこがいい?」



冷泉くんは、悠長にあたしを見下ろした。



「え?
どこって、なに?
なんのこと?」



女子が通りかからないか、気が気じゃないあたし。