「あれっ? なんだろ。 めちゃくちゃ人いない?」 グラウンドに向かうと、そこには黒山のひとだかりができていた。 「えっ!? まさか……。 これ、みんな。 サッカー部の応援とか言わないよね?」 真由ちゃんの腕を離して、その場でぴょんぴょん飛び跳ねてみる。 でも、背の低いあたしには全然見えない。 「うっ……。 真由ちゃん、ひまりちゃん……。 助けて~。 いったいなにが起こってるのっ!?」