暗闇の先へ〜ある少女の物語〜


そして小学6年生の時期がやってきた。


いよいよ受験はラストスパート

塾の教室には5年生の時にはない緊張感が漂う
私も気を引き締めて受験に取り組んだ


学校では優衣、竜馬、修介、合わせてヨツバーズが全員同じクラスになりそれなりに楽しい学校生活を送っていた



ある日のことだった。


母の友達が2、3人遊びにきた
私の部屋は2階にあり、母は一階の客間でおしゃべりをしていた


ある時、母に質問しに行こうと
分かるけれども少し難しめの質問を
母に質問しに行った

それは母の見栄のために必要だと思ったから
別に嫌な訳じゃない
それが私にとっての普通
大好きな母のためにする普通



「お母さん、この問題教えて」


「仕方ないわね。どの問題?」


「えっとね...




ふぅ、終わった。


母達の雑談がドア越しに聞こえる



「香奈ちゃん中学受験なんですよねぇ」


「すごいわぁ〜小学生なのにしっかり勉強して。うちの子に見習わせたいわ。」


「ほほっ、そりゃ私の自慢の娘ですから。」