暗闇の先へ〜ある少女の物語〜


小学5年生の時、学校で喧嘩をした

親友には一年前から親しい友達がいて
今年同じクラスになってしまったからだ


「優衣は南のものだったのに」

口喧嘩をした際、何度もしつこく言われたセリフはそれだった


優衣が私と友達でいたいと言われたから、
友達になっていただけなのに

私がなぜそんなこと言われなくちゃならないの?
そう喉元まできた疑問を口に出すことをぐっと堪え
すっとその言葉を飲み込み込んだ



なら、なぜ優衣は私といるんだろう


大して得も得られない私となんとなく付き合っている訳でもなく
いつでも笑いかけてくれる




優衣と竜馬が付き合う前のこと


私は優衣の彼氏、竜馬と昔からお祭り仲間で仲が良かった
そのころから好きでずっと想いを寄せていた

竜馬もそれなりに私に友達としての好意を寄せていたみたいで、
好きな人を明かしてくれた


その時は素直にショックだったけど
優衣、竜馬と二人で帰った時の初々しくもどかしい空気を感じてようやく諦めがついた



そして、応援してあげようと思った


積極的に無理やり二人きりにさせたり、
時には竜馬の友達、修介と手を組むこともあった




辛かったけど竜馬に告白しろと勇気づけた



そして、二人は付き合うことになった