優真はよぉ、と言って隣に座ってきた。











「初めて参加してみたけど、打ち上げって楽しいんだね。」











「初めてだったのか。」












「うん。友達がいない、参加もそこそこしない、そんな人が行っても、隣になった人がかわいそうなだけじゃない?」











優真は言われた事を少し濁しながら同調した。











確かにそんなやついたら少し空気悪くなるよな〜、なんてぼんやり思っていた。











「私、優真と友達になれてよかった。」











そんなことを真正面から言われて優真は照れているのを隠すのに必死で下を向いて











「そんな…」











と謙遜していた。











そこで、話が変に途切れてしまって、優真は恥ずかしい気持ちのまま話が終わってしまってそわそわしてしまった。











「せ、芹花は高校どこ行くのか決めてるのか?」











「え、うん。」











「え?!」











聞いといてだが、決まっているとは思わず凄く驚いてしまって芹花を驚かせてしまった。











「私、お父さん達が決めたお嬢さま学校に行くの。」











「い、いいのか?自分が行きたいわけじゃないんだろ?」











「そうだけど、これといってどこかに行きたいわけでもないの。」











優真は話が長くなると思ったので帰りながら話そう、と言って歩きながらお互い話した。











「優真は野球推薦で行くんだってね。」











「うん、よく知ってるね。」











芹花は濁してそうかな?と言った。











その濁し方があからさまというか下手すぎというか。











優真はこの時、芹花の異様な様を不思議に思って、











「なにか知った理由があるの?」











と聞くと、芹花はえ?!と顔を赤くして叫んび、俯いてしまった。











予想外の反応に優真も顔を赤くすると、それを合図にしたのか













芹花が目線をそらして恥ずかしげに











「私がよく、優真の事を見てたから…」











と呟いた。









その姿が可愛くて可愛くて抱きつきたい衝動に駆られた。











が、理性と恥ずかしいと言う気持ちで行動にはうつさなかった。











「家に着いちゃったな!じゃ、みんな心配してるだろうし…、また明日な!!」











「え、あ、じゃぁ、明日ね。」











優真は逃げるように帰っていった。











芹花はやっぱり本人に言うべき事ではなかったかなと少ししょぼくれて中に入っていった。











しょぼくれて中に入るとみんなが優真の言う通りすごく心配していた。











そして、その場に優真がいないことにみんな











「あの小僧お嬢さんを普通送ってくるだろう!!!」











と怒っていた。











芹花はちゃんと送ってもらったよ、と言ったのだがみんなは渋々といった感じに納得してくれた。