夏服を収める頃には

「それからは毎日つらく苦しい学校
生活が続いた。

そしてそれは卒業まで続くと思っていた。

誰も私を知らない大学に進学すれば
新しい何かが始まると思っていた。

それまでの辛抱だと思っていた。

でも、でも、そこに健ちゃんが私の
前に現れた。

健ちゃんは小田島淳がこの学校の
タブーの存在であることを壊し始めたの。

私に希望を与えてくれたの。

高校が楽しい所だと教えてくれたの」