夏服を収める頃には

「松本は交際を申し込んだ初日は
優しかった。

でも次の日から執拗に私にキスを
迫ってきた。

あまりにも強引だったので、私は
拒み続けたの。

そして一週間後に無理やりキスをされて
体に触ってきたの。

だから私、松本に思い切りびんたを
したら、顔を殴られた。

生まれて初めて顔を叩かれたの。

そして翌日から、学校に私の根も葉
もない噂が広まって、最終的に話し
相手は大野さんだけになっちゃった」

淳は再び健の目に視線を戻した。