夏服を収める頃には

淳はそれを見てから続けた。

「健ちゃんは他の人と付き合っていた。

でも、もう別れてしまった。

そしてそのことを私に話した。

それでその責任を取りたいと言っている。

健ちゃん、そんなのずるい!

私の気持ちはどうなるの?

独りで決めて、独りで別れを
告げて終わりなんて。

ひどい!

本当に、その人とは本当に
終わったんでしょ?ねえ?」

健は無言で頷いた。