淳は顔を硬直させながら首を横に振った。

「聞きたくない!

そんなの誰でもいい!

健ちゃん!」

淳は健の右腕を掴んだ。健はようやく
淳の顔を見た。

健は大粒の涙を流していた。

「淳ちゃんを裏切った責任を取らなければ
ならないんだよ、俺は。

淳ちゃん、ごめんね。

今日で別れよう」

健が頭を下げると淳は健の目を
見つめた。

「健ちゃん。

健ちゃんはその人と
別れたんでしょ」

健は頷いた。