健が転校してくると、松本とは明らか
に違うタイプに亜子の胸は高鳴った。

松本のようなやんちゃな少年と違い、
健はゆっくりとその若さを楽しめると
判断したのだ。

それまで週二回、関係を持っていた
松本は
(勿論松本は亜子が健と会って
いたことは知る由もなかった)
月曜日だけに回数が減らさせると、
執拗に亜子の固定電話、携帯電話に
連絡をするようになった。

内容はただ一つ。

『木曜日も会いたい』だけだった。

しつこい松本がうっとうしい存在に
なってきたのとは逆に、遠慮がちで
初心な健への思いが大きくなってきた
矢先に健に浮気が発覚して、亜子は
どうしていいのか分からなかった。