君と憧れた世界

?「おうおうねーちゃん。どうしたんだい浮かれた顔してよぅ」
「あっ、心映ああああ」
?「ぐっ」

今のはもっと幼い頃からの親友、為月心映。どうやら私のじゃれ愛パンチが溝に入ったらしい。
関和君との事は一番に相談したし、応援してくれた。
からもちろん、報告だって一番。

「あのね」
心「んー?どうした?」
「あのね」
心「うん?」
「あのー」
心「うん」
「えっと」

急につままれ伸びる頬。
「いただだただたただだだ」
心「はよう言え」
「ひゃい…」

やっぱりなんだかこっ恥ずかしくてなかなか言い出せない。
大きく、深呼吸をした。


「あのね、今ね、せ、関和君と付き合う事に、なったよ」

ようやく恥ずかしくて俯きながらも言えた。
その事に心映は盛大な笑と盛大なハグで、自分の事のように喜んでくれる。

心「うわーっ良かったね、良かったねええええええええええ!!!」
「ありがっ、と、苦しい…」

苦しみながらも本当に良い親友を持ったなと改めてしみじみ感じる。

そこで、心映から一言。

心「じゃー今日は帰り道ぼっちかなー」
「え?何で?」
心「ばっか。出来立てほやほやカップルは一緒に帰んなさいよw」
「……え!?」


私の第一の憧れ、好きな人と放課後一緒に帰る。
それが今、すぐなわけではないけど実現すると思うとニヤケが止まらない。

「…あ、でも関和君部活かも」
心「待てばいいじゃんwあんたどうせ暇なんだし」
「それなああああ」


いやでも、それでも、私は一度考える。

今までずっと一緒に帰ってた心映と、今日いきなりバラバラに帰るのは寂しい。そして、気が引ける。


「やっぱり今日は心映と帰っちゃうもんねーだ」
心「ええー?いいの?」
「いーの!!心映あいらぶゅー!」
心「知ってるwww」




そして、そこにL〇NEの通知がスタンプを合わせて二通来た。