「おはよ、紗倉!」



「っ……」



この人はどうして、そんな平然としていられるの!?



私はもう、一生榊くんの顔を見られないかもしれない。



だって、思い出すだけで恥ずかしいことが2回も……2回もあったのに!



話しかけてくる、その無神経さがほんとにわからない。



私が顔を背けると、榊くんが周りにからかわれ始めた。



いくらツンケンしてる私でも、挨拶くらいはする。