『失礼いたします。』 『おー!鶴!』 『なんでこざいましょうか』 『実はな、嫁入りが決まったのじゃ!』 『そうなのですか! どなたです?』 『源(みなもとのとおる)家の雅博様だ!』 『まことですか?』 『おお!!鶴、そなた嬉しそうじゃのう』 『い、いえ…』 左大臣は話を続けた 『ただな… 相手も由緒ある家じゃ、輿入れは来年に なろう。』 『そうですか…』 『輿入れする前にしっかりと勉学に励ねば な』 『はい!』 それから、間もなくの事だった。