「花ブー、それは頼んでる態度じゃないよ。本当に言われたくないなら、お願いしますって言ってみな」 目の前にある箸を人差し指で避けながら、花を睨む。 こうやられっぱなしだと、さすがの俺も我慢の限界。 まぁ、ここまでひねくれてる女は、絶対に「お願いします」なんて台詞は言わないだろう。 って、思ってたんだけど。 「……お願いします」 花は表情を歪めつつも、渋々、俺の注文を受け入れた。 正直、ビックリした。 まさか、本当に言うとは思わなかったから。