3LDKの城 ① 途中まで公開


急変した彼女を見て、唖然としてしまう。

近所迷惑になるから暴れる2人を止めようかと思ったが、見ているとそれなりに面白かったから、しばらくその光景を眺めていた。

これからは賑やかになりそうだ。


「そんな広い家に1人で住んでると、寂しくない?」

今年の春、離婚したばかりの俺に、友人は悲しそうな表情でそう聞いてきた。

他人事だと思っているから、そんな残酷な質問ができたのだろう。

「……平気だよ」

心の中でその友人を睨みながら、俺は明るく笑い返す。

平気だと言っているのに、友人は「犬か猫を飼うといいかもね」と続ける。