テーブルにひじをついていた俺は、くらくらする頭を手で支えた。
「どちらを選ぶの?」と言うかのような目で、見つめてくる2人。
他に行くところがないと言われたら、断りづらい。
俺が断れば、この2人はどうなるんだろう。
こんな寒い時期に、住む場所がないなんて可哀そうだよな。
……こんな風に思ってしまうから、俺は嫁に浮気をされたんだろうか。
ふと、そんなことを考える。
「空いてる部屋、2つあるけど」
鼻先を親指でかき、悩んだ結果、2人とも置くことにした。
ため息交じりの言葉に、満面の笑みを浮かべる2人。



