「お、お前……同棲してなかったっけ?」 驚きを隠せず、俺はドギマギしながら問いかけた。 少し前、会社を遅刻した常盤は「昨夜、激しくて」と笑いながら、女と暮らしていると言っていた。 「浮気がばれちゃってさ。今朝、追いだされたんだよね」 うつむいていた常盤は少し顔を上げ、情けない表情で苦笑いをする。 あぁ、だから……そんなに荷物が多いのか。 理由がくだらなさすぎて呆れていた俺は、常盤の背後にある大きな荷物に目を向け、ハァッとため息をつく。