3LDKの城 ① 途中まで公開


言われるままドアを開け、靴を脱いで電気をつける。

「ほら、入って入って。あ、コタツがあるよ!」

まるで自分の家だと言うかのように、花を招き入れる常盤。

勝手にリビングへ行き、コタツの線をコンセントに挿す。

靴を脱がずに部屋を見渡していた花は、小さな声で「お邪魔します」とつぶやき、コタツ布団を上げている常盤のところへ行った。

そういや、花はこの家に入るのは初めてだったな。

常盤の態度にため息をつきながら、そんなことを考える。

奥の部屋へ行き、簡単な服装に着替えた俺は、リビングでTVを眺めている2人に茶を出した。