花との電話を切った俺は、常盤に待たせていたことを謝って、「相談は後日にしてほしい」と告げ、急いで会社を出た。 慌ただしい動きを見て、緊急の用事が出来たのだとわかったのだろう。 常盤はぎこちなく頷くだけで、文句を言ってはこなかった。 「うん」という言葉は、わかったときに言うものだ。 だから、頷いてくれたとき、俺はちゃんと理解してくれたんだと思ってた。 けれど……。 「陽平ちゃんの彼女?」 ドアの前で座り込んでいる花に、明るく話しかける常盤。