3LDKの城 ① 途中まで公開


花との電話を切った俺は、常盤に待たせていたことを謝って、「相談は後日にしてほしい」と告げ、急いで会社を出た。

慌ただしい動きを見て、緊急の用事が出来たのだとわかったのだろう。

常盤はぎこちなく頷くだけで、文句を言ってはこなかった。


「うん」という言葉は、わかったときに言うものだ。

だから、頷いてくれたとき、俺はちゃんと理解してくれたんだと思ってた。

けれど……。


「陽平ちゃんの彼女?」

ドアの前で座り込んでいる花に、明るく話しかける常盤。