3LDKの城 ① 途中まで公開


……ガブガブ飲みやがって。

一気に何万も減ったし、とんだ災難だ。

この場に座ろうとする花を抱えながら、俺は財布を鞄の中に直していく。


大きい道へ出て、タクシーを止める。

「はぁ」

運転手に目的地を告げた後、ぐったりしている俺は、後部座席にもたれて目を閉じた。

「んんんー、千草ぁ」

隣に座っている花が、うなるような声で俺を呼ぶ。

「何だよ? ……え」

面倒くさそうに目を開けた俺は、突然、前から覆いかぶさってくる彼女に驚いた。