……ガブガブ飲みやがって。 一気に何万も減ったし、とんだ災難だ。 この場に座ろうとする花を抱えながら、俺は財布を鞄の中に直していく。 大きい道へ出て、タクシーを止める。 「はぁ」 運転手に目的地を告げた後、ぐったりしている俺は、後部座席にもたれて目を閉じた。 「んんんー、千草ぁ」 隣に座っている花が、うなるような声で俺を呼ぶ。 「何だよ? ……え」 面倒くさそうに目を開けた俺は、突然、前から覆いかぶさってくる彼女に驚いた。