3LDKの城 ① 途中まで公開


それを受け取ったことで、あたしと陽平はまた話せるようになっていった。

絡んでいない時期があっても、彼は変わらず優しい人。

しばらくの間、あたしたちはあいた隙間を埋めるかのように、頻繁に会う機会を増やしていった。

また話せるようになったことが嬉しかった。

前と同じように「花」と笑いかけてくれることが、たまらなく嬉しかったの。

でも、あたしはふと我に返り、自分を客観的に見てしまった。

風呂に入っているときも、布団の中で目を瞑っているときも、何をしていても陽平のことを考えている自分。

……恐ろしくなった。

それからのあたしは、彼との間に一定の距離を置いていった。

また執着してしまわないように。