「あたし、陽平のことが」 ……ずっと温めてきた想い。 そばにいても、口に出したことのなかった気持ち。 頬を濡らしながら、彼に「好き」と告げた。 陽平は、あたしの気持ちを知っていたのだろう。 初めて聞いたはずなのに、彼は驚きもせず、視線を落とすだけだった。 その上、無情にも、彼はその告白をなかったものにしようとする。 「馬鹿なこと言うなよ。何言ってんだ、急に」 あたしにとっては馬鹿なことでもないし、彼にとって急な話でもなかったはずなのに、陽平は真剣に言ったあたしの言葉を冗談に変えた。