3LDKの城 ① 途中まで公開


「あたし、陽平のことが」

……ずっと温めてきた想い。

そばにいても、口に出したことのなかった気持ち。

頬を濡らしながら、彼に「好き」と告げた。

陽平は、あたしの気持ちを知っていたのだろう。

初めて聞いたはずなのに、彼は驚きもせず、視線を落とすだけだった。

その上、無情にも、彼はその告白をなかったものにしようとする。

「馬鹿なこと言うなよ。何言ってんだ、急に」

あたしにとっては馬鹿なことでもないし、彼にとって急な話でもなかったはずなのに、陽平は真剣に言ったあたしの言葉を冗談に変えた。