教室に入るとクラスの半分位は来ていた。
何人かで集まってお話をしている人もいれば、一人で自分の世界に入り込んでいる人もいる。
中学ではあまり見られ無かった光景に少しずつ慣れてきた。
だって、中学校では必ずと言っていいほど女子の中にも男子の中にも島があって。
“一人でいる子=クラスで浮いている子”だった。
この教室の空気も実は好きだったりする。
私も天野さんも自分の席について自分の世界に入り出す。
どちらかの席に行って話し出すということはあまりなかった。
それから少しすると教室の中も人が多くなってきて、すぐにチャイムが鳴った。
