ほんとはずっと。


1ヶ月後。
二人は津波によって亡くなったことがわかった。行方不明ではなく。
行方不明なら可能性はあったかもしれない。しかし確実な証拠が出てきたからだ。奇跡的に遺体がありその遺体から津波のあった日にはもう息を引き取っていたことがわかったからだ。

俺はそれをユイカのお母さんから聞いた。
新しい後輩が2人入ってきたこと
それが男だったこと
そして告白されたこと
そしてもう一人がケンスケだったこと。

え?脳内がフリーズした。
信じたくなかった。

お母さんは続けた。
「ユイカとケンチャンは小さい頃から家が近かったから毎日遊んでてね。高校が別々になっちゃったんだけど…」
お母さんはまた思い出したかのように泣き始めた。

「お母さん、ありがとうございます
辛い中思い出していただき。」

ユイカのお母さんはこくこくと頷いた。