「おはよっー」

朝の教室でクラスのみんなの声が飛び交う。

私の席は窓側の一番後ろの席、一番居心地がいいところだ。

教室の真ん中らへんで女子たちが楽しく団らんをしている。

そこで聞きたくないのに何故か耳に入ってしまう言葉がある。


「何? あれ? 一人で席に座ったりして、キモイんだけど……あいつ、名前なんだっけ?」


「何言ってんの? 弥生でしょ、弥生」


「ん? 弥生? そんな子いたっけ? このクラス」