私がうなづくと彼女は私の隣に座った。

そして私に優しい声で話しかけてきた。

天使の声のような、とても安らぐ声だった。

「このゲームが始まったときからみんないろいろ変わっちゃったよね……でもね、なんか弥生ちゃんはあまり変わってないような気がして私、弥生ちゃんと仲良くなりたいと思ったんだ」

変わっていない……当たり前だ。

みんなそのままの私を嫌ったんだ。

いまさら隠す性格もないし、作り出す必要もない。

「ねえ、私と友達になってくれないかな? 私、弥生ちゃんと一緒にこのゲームを終わらせたい」

「……私とは仲良くしないほうがいいよ」

友達になろうと言われて、少し悩んだ。

私も友達になって欲しかった。

でも、

でもダメなんだ。

私が『鬼』だから。

きっと、みんな私が死ぬことを望んでいる。