ドアを閉めて中に入った。

私は床に転がって空を見上げた。

そのまま手を上げて視線を移動させる。

私は自分の手を見つめながら考える。

私はこの手とこの言葉で人を殺したんだ。

最低だ、私は。

世界で一番かもしれない。

「……ごめんなさい……」

自分にも聞こえないくらいの声で私は呟いた。

目から熱い涙がこぼれ落ちる。

その時、屋上のドアが開いた。

さっき外側から鍵をかけ忘れたみたいだ。

「あっ、ごめんなさい。人がいるとは思わなくって……あれ? 弥生ちゃん? こんなとこに居たんだ」

入ってきたのは美穂だった。

彼女はとても驚いた顔をしていた。

だけど彼女はすぐにいつもどおりの顔に戻って「隣いいかな?」って言った。