美穂は少し困ったような顔をして言った。

「あのさ、私たち今ひとりなわけじゃないですか。だから、二人でみんなと同じように同盟組めたらなって……」

同盟……

私と組むのか。

私の目の前で美穂はずっとあたふたしている。

でもその後ろで、クラスのみんなが睨んでいる。

きっと、私たちが同盟を組むことに反対をしているのだ。

美穂にはきちんと友達がいる。

友達を心配してあげているのだ、彼らは。

それなら、私は手を引いた方がいいのだろう。

「ごめんね、私、そうゆうこと考えられなくて。一人で行動したいな。」

私は美穂にそう言った。

美穂はなんだか少し悲しそうな顔をして下を向きながら言った。

「そうですか……ごめんなさい、突然。じゃあ、私は……」