五組の前に着いた。

海斗は三組にさきに行こうって言ってたけど別にいいと言って五組にきた。

別れの時、恥ずかしそうに隼人が手を差し出す。

「その……悪かったな……それと、ありがと……」

最後の方は声が小さくてあまり聞こえなかったけど、笑いながら手を握る。

「どういたしまして、隼人……頑張ってね」

笑顔で言った。

海斗と隼人と笑顔で別れる。

でも、手を振りながら気づいた。

私は……さっき、隼人の手を握りながら『頑張って』と言ってしまったことに……

もうそれに気づいたときには遅かった。




その十分後に隼人は……死んだ。





こうして今日が終わる。