学年戦争 殺し屋ゲーム

その表情はいつも私が見るようなものではなかった。

怖い……

海斗、どうしたの?

そんな顔しちゃ駄目だよ。

気がついたら私は手を伸ばしてた、海斗の方に……

「海斗……」

その声は自分でも思うほど弱々しかった。

でも、隼人にはどれだけ弱々しくっても聞かれてしまう。

だって、私の口は隼人に抱かれて隼人の耳元にあるんだもの。

「……うるせぇな……黙っとけよ……」

でも、そう文句を言ってきた隼人の声のほうが私の声よりも弱々しかった。

本当は誰も殺したくないんじゃないだろうか?

私は隼人の気持ちを考え、口を開く。

「隼人……1回屋上行こうか。私、鍵もってるんだ……」