「関係なくないだろ、俺たち、幼馴染みだろうが……」

そう言って海斗は顔を赤らめて下を向く。

恥ずかしがっているのだろうか。

何故これぐらい言うのに恥ずかしがるのだろうか。

やっぱり良く分からない。

海斗は優しい。

私がこの学校を受けると言ったら迷わず一緒に受けてくれた。

私はそんな海斗が大好きだ。

ずっとずっと友達でいてほしい。


だから


だからこんな寂しい私を見ないでほしい。


「ごめんね、私、帰らないと……」

もうこれ以上ここにいたくなくて、いられなくて席をたった。

「お、おい!」

海斗の声が聞こえる。