あぁ、もう少し可愛くは言えないのだろうか。

自分でも後悔した。

「お前のこと、あいつが呼んでんぞ」

そう言われて見たドアの先には海斗がいた。

彼は桜葉海斗と言って学校で一二を争う美形だと言われている。

私の幼馴染みだ。

ドアのところで私を見ながら手を振ってる。

女子の声が聞こえる。


「何? あいつ、海斗くんとどういう仲なの? 意味わかんない」


何故そんなこと思う。

うざい。




「何?」

「何って、もうホームルーム終わっただろ。だから一緒に帰ろうって思ってよ」

なんで突然今日そんなことを言いに来るのだろう、今までは一人で帰ってたのに……

「帰りにどっかよらない? 何かおごってやるよ」