幻想館ーシンデレラ編ー

シンデレラは毎日、朝から晩まで働かされていましたが、言われた事を順番にやっていきました。



時々、三人が出かけている間に、本を読んだり森の動物たちと遊んだりするからでした。



シンデレラはとても頭の良い子なので、三人には逆らわないように文句も言わず常に黙って家事をこなしていたのです。



それはシンデレラが考えた自分を守る唯一の手段でした。



彼女達はあちらこちらの社交パーティーに出かけるようになってから、用事は増えましたがシンデレラの自由な時間も増えたのです。


やがてシンデレラは三人がいないうちに教養を身につける為に本を読んだり、こっそりドレスに着替えてはダンスの練習もしました。



いつか社交界にデビューした時に恥をかかないように、常に前向きに考えていました。




・・・まさにその通りだわ・・・


私は心の中でそう叫んでいた。