幻想館ーシンデレラ編ー

突然の出来事だった


何故・・・?


シンデレラには、その言葉しか思い浮かばなかった。



新しい生活が始まった。



新しい母親と二人の娘は、初めの内はおとなしくしていたが日がたつにつれ次第に本性を現してきた


欲張りで傲慢な三人

シンデレラはウンザリしていた。



おまけに後から入って来たのに、図々しさが増しシンデレラをこき使うようになった。



可哀相なシンデレラ


でもシンデレラは涙が出ません。


あの時にすっかり流してしまったからです。




シンデレラ・・・


私の過去とダブる。

私自身、好きであって嫌いな童話。



三姉妹の末っ子で姉二人は母親に似ていて、私は父親に似ていた。

小さな頃から容姿が整っていて申し分なかった。


二人の姉はかなりその事にコンプレックスを持っていた。




そのため、私は姉達に意地悪されていた

外出すれば常に注目を浴びるのは私。



すれ違う人達がボソッと呟く。



「父親似なのね・・・」



その内、母親も次第に私に対してツラく当たる。




やがて父親はアメリカへ単身赴任。


私の立場は益々危うくなってきた。



そしてしばらくはシンデレラの物語と同じ