「んっ…!」




容赦ない恋のキスは
私の口内を犯していく。



それでも私は抵抗しようと
恋の体を押した。




「…なんで嫌がるの?」



私から唇を離して
恋が寂しそう見つめてきた。




「ごめん。もう恋とは
普通の幼なじみに戻りたい。」




昔みたいに笑い合いたい。






でもわかってる。






そんなのもう無理なんてこと。


私が過ちに手を染めてしまったから。






「は?美優から誘ってきたのに
いらなくなったら俺を捨てるの?
赤梨がいるから?
なんか都合良すぎじゃね??」



恋もきっとわかってる。





「ごめん。最低なのは分かってるよ。
だから恋がムカつかないで
済むように、なるべく恋の近くに
いかないようにするからっ」


「美優、勝手すぎ。
美優が勝手にするなら
俺だって勝手にするから」





私が恋の言葉に小首を傾げると
掴まれてた手をグイッと引っ張られた。