本当ならこの場面。



あたしの立場なら、



きっと、実夕をかばわなきゃいけないのかもしれない。



友達のために。



そうだよね。実夕のために。



実夕の恋を応援するのなら………。



あの時、実夕のついた嘘。



それに話を合わせて、今だって嘘をつけばいい。



そんな事は簡単なこと。



なのに、あたしは矢口潤に嘘をつきたくなくて……。



「想像にまかせるよ……」



そう言って、否定も肯定もしなかったんだ。