『お呼びになった番号は現在電波の届かない状況、もしくはお客様のご都合によりお繋ぎできない状況となっております』
電源が切れている……?
耳から電話を離して画面を確認してみるが、やはりリクの番号が表示されていた。
もう一度かけてみたが、やはり同じ状況だった。
次にユウカの番号を表示させてかけてみる。
耳に当てて確認してみるが、リクと同じような状態で電源が切れているか電波が届かない状況のアナウンスが流れた。
ホテルの部屋は電波が届く事は確認している。
おかしい。
ユウカが電源を切っている事なんてありえないはずだ。
何かがあった……?
刃物男はまだ出ていない。
胸騒ぎがすると共に、俺は茫然としながらエスペラントの入口に向かって走った。
自動ドアが開き、ラブホテル独特の甘い匂いが鼻に届く。
部屋の空き状況が表示されているパネルの前まで駆け寄った。
スイートルームのパネルは……。
すぐさま部屋に向かうために足を動かそうとした時だった。
俺は自分の目を疑った。
