プリズンアクセスリーダーを使用すれば、持ち主は閉じ込めた人間の牢獄の外側に行く事ができる。
そこで「プリズン・アウト!」と発言すれば牢獄の鍵が開くようになっているんだ。
その開いた扉から中に入っている人間が外に出れば、初めて人間カードの束縛から解放されて自由になれるんだ。
解除方法の閲覧料が30万もかかったことと、まさかその為の道具に200万もかかるとは予想外だったが、これはこの作戦に絶対必要なものだからしょうがない。
刃物男も人間カードにしてユウカの父親のカードを取り返した後は解放してやらないといけないしな。
正直、人間を分子化させることに成功している人間カードには興味はあるが、同時にこれほど危険な存在はないと自分の中で警鐘が鳴っている。
世界でほとんどの者が知らない事ほど危険なものはないんだから。
これ以上は足を踏み込まない方が良い。
全て終わったら、この人間カードの事は忘れるんだ。
「おい」
リクは席から立ち上り、身を乗り出して窓の向こう側の景色を覗きこんだ。
向かい側のビルの1階に入った喫茶店デストピア。
グレーのスーツに茶色のネクタイ。
そして、緑のアタッシュケース。
店の前には約束した通りの恰好をした男が立っていた。
時刻は15時55分……。
間違いない。
刃物男だ。
