人間カード




「リク。時間の管理だけはしっかり頼んだぞ。ラブホテルに入って30分以内、遅くても1時間以内には決着をつけてくれ。相手が不審な動きがあった場合はすぐに逃げ出すこと。自分の命が優先的なのを絶対に忘れるな」


「わかってるよ! 大丈夫だって!」


リクは自分が大役を任された事がよっぽど嬉しいのか、いつもよりはしゃいでいるように見えた。


相手は殺人鬼以上に危険な奴かもしれないのに。


そこがリクの良いところなんだけどな。


リクの両親は早くに交通事故で亡くなった、父方の祖父と祖母の元で育ってきた。


二人から愛情を沢山受けて育ってきたリクは、他人の事を心から想いやる事ができて誰よりも良い奴で何より信用できる。


リクは俺とユウカの事は絶対に裏切らない。


それが俺にとっては何よりの財産だ。


必ずリクとユウカと元の生活を過ごせるようにする。


俺は机の上に置いた白紙の人間カードに視線を落してそう誓った。