「なあ。やっぱり俺がマモルの役目をやるよ」
リクは自信満々の笑みを浮かべて、俺とユウカの間に入ってくる。
「突然、何言ってんだよ? そんなことできるわけないだろ。リクは万が一俺とユウカの身に何かあった時、何らかの方法で救出してくれるのが役目だろ」
すると、リクは俺の胸に軽く拳を当ててこう言った。
「いや、よく考えるとさあ、やっぱり何かあった時はマモルが動いてくれた方が良いと思うんだよ。だって、俺は頭も悪いからさ。マモルなら何か良いアイデアを出せそうじゃん」
リクは平然としながら、ユウカにも促すような素振りをした。
「それに携帯電話を通話状態にしてスピーカーにしておくから、ブルートゥースの小型のイヤホンでも耳にしておけばマモルも俺に指示を出せるだろ?」
こういう細かな事を、リクはよく思いつく。
「そんな心配した顔すんなよ。大丈夫だよ。俺だって二人とずっと一緒に居て見てたんだから。それに俺だって人間カードのユーザーなんだぜ」
そうだ。少し懸念していたが、リクとユウカも俺の指示通りにして人間カードの審査には通過したと聞いている。
リクは机の上に広げた作戦の書かれた紙を眺めながら、「かんたんかんたん」と言った。
さらに、ユウカには見えないようにして俺の肘を小突いてきた。
リクの目を見ると、長年の付き合いからこそわかる独特のアイコンタクトを送ってきた。
この合図は、俺にも何かやらせろということだ。
