人間カード




人間カードになる実験、そして捕らえられた後の解放の実験は、マニュアルを読みながらこの数日間で何度も試した。


中は薄暗い牢獄。


鉄格子から外はただの暗闇が広がっている。


薄気味悪く、中に居るだけで気分が悪くなるような場所だった。


あんなところには1分1秒すら居たくない。


そのおかげで、俺も人間カードの存在を改めて認識できたし、リクやユウカも信じるようになった。


あとはタイミングを見計らい、ユウカは白紙の人間カードを使って刃物男を閉じ込めてくれればいい。


これが一番成功する可能性が高い作戦だ。


本当は浴室からそれが出来たら確実なんだが、人間カードは壁やガラスを隔てると効果が無いことは既に試している。


刃物男が出ていく寸前に行うか、俺が人間カードになった瞬間に飛び出していくかはユウカに任せることにした。


相手はユウカの弱味を知らないし、仮に相手がユウカの弱味になるような事を思いついても、新しい白紙の人間カードを取り出すまでには間に合わないだろう。


「いいな? ユウカ。お前なら絶対にできる」


自信を持て。


ユウカならきっとできるはずだ。


「わかったよ。マモル。私、頑張るから」


そう力強く頷いた時だった。


リクが、思いがけない発言をした。