人間カード




「これは、人間カード公式ホームページのコンテンツの一つだ。比較的、多くのユーザーがこのページをよく閲覧している」


俺が見せた画面には、名前や性別や年齢、それに数字と書き込んだ時間がズラリと並べられている。


「例えば、これ。どんな意味かわかるか?」


そう訊きながら、俺は一つの項目をタップした。


名前 矢部ヒロシ
性別 男
年齢 42
金額 430000円~
職業 会社員
入札 0件


「何だよ。これ」


リクの疑問に俺はすぐ答えた。


「人間カードのオークションリストだ。ここではユーザーたちが、随時、オークションを行っている」


「嘘だろ……」


「このページでは一ヶ月間の取引が全て保存されている。ここを見てみろ」


俺は、ある落札履歴からある人物を探し出してタップした。


名前 伊勢ジロウ
性別 男
年齢 52
金額 240000円
職業 無職
落札 1件(刃物男)


リクはその名前を見るなり、これまでで一番の驚いた顔をして口を開いた。


「こ、これ、ユウカの父親の名前じゃねえか!」


「そうだ。ユウカの父親は人間カードになって、誰かに落札されている」


ユウカは両手で顔を覆い、俯いて泣き始めた。