「てか、芸能界でちょっと活躍し始めたからって調子乗りすぎじゃない?」
ショウコは、あたしの肩を勢いよく小突いてきた。
「アンタみたいな奴はすぐに消えていなくなるよ。てめえの顔見てるイライラすんだよ。体で仕事とってるくせに偉そうにすんなよ。この枕女」
あたしは、右の手の平を強く握り締めて拳を作り出した。
そして、勢いよくその手をショウコに向かって伸ばす。
「黙れよ。ブス。枕なんかしてねえよ。化粧塗りたくって顔面を必死に作ってるお前に言われたくないんだよ。ああ? てめえの顔を鏡でよく見てから言えよ。おい」
自分でも信じられないくらい低い声が出た。
ショウコの胸倉を掴み、あたしは引き寄せて睨みをきかせた。
あたしの身長は172cm。
女性の中ではかなり高い方なはずだ。
ショウコの身長は160cmないぐらい。
体格的にもあたしの方が有利だし、完全に見下ろす構図が完成している。
ショウコは一瞬だけ戸惑いの表情をしたが、すぐにあたしの目を強く睨んできた。
「汚い手で私の体に触るなよ」
「キングゴリラがウホウホうるせんだよ」
体中に火照りを感じて、頭に血がのぼっている。
もうあまりの怒りに、何が何だかわからないけど、とにかく腹立たしさが全身に広がっていた。
