落ち着け、あたし。
手順はそんなに難しい作業じゃない。
白紙の人間カードはあたしのスカートのポケットに入ってる。
その人間カードを握りながら、ショウコに弱みを突き付ける。
次に、これがアンタの弱みだ!
ってはっきりと言う。
これが銃で言えば引き金に指を当てる行為だってノゾミが言ってた。
そして、最後にこう言うんだ。
「プリズン・オン」
あたしは小さな声でそう呟いた。
それでショウコは人間カードの中に吸い込まれて閉じ込められる。
この行動を誰かに見られなければ、絶対にリスクは発生しない。
その為にノゾミは誰かが来ないか見張ってくれるんだから。
こんなにも心が落ち着かないのは初めての経験だった。
そうこうしているうちに、美術室の外から慌ただしい足音が聞こえてくる。
足音は、教室の外でピタリと止まった。
ガラガラと音を立てて、乱暴に開かれる扉。
あたしは、顔を上げてゆっくりと扉の方に視線を向けた。
