人間カード




翌日の放課後、あたしはノゾミと旧校舎の美術室にいた。


「とうとうショウコの弱み見つけたんだ」


「う、うん」


ノゾミはカンバスの前に立ち、絵を描いている。


人間カードの絵。


その人間カードの中に閉じ込められていたのは、男性のようだけど女性のようにも見える不思議な絵だった。


一言で表すと、綺麗って言えばいいのかな?


現実に存在するのかしないかもわからない人物だけど、何となく惹かれるものがある。


あたしは、ノゾミにスマホの画面を見せた。


ドラッグストアで万引きしている写真、ラブホテルに男と入っていってる写真。


ノゾミは絵から視線を外して、スマホをじっと見ると明るい声でこう言った。


「うん! これなら確実に弱みになるよ! すごいね! 絵に描いたように真っ黒じゃん」


「本当に!?」


ノゾミは返事をすることなく、あたしの手からスマホを奪い何か操作を始めた。


「何してるの?」


スマホを耳に当てるノゾミ。


「ショウコに電話。私、番号知らないから!」


そんな大胆なノゾミの行動にあたしは慌てた。