人間カード




毎日あたしを苦しめるショウコ。


本音は復讐したいと思っている。


でも、それをせき止めているのは、さっき見た中年の男性の姿だ。


あんな風になったら、あたしは後悔するかもしれない。


「迷ってるの?」


あたしはノゾミの言葉に、白紙の人間カードを見たまま頷いた。


「大丈夫だよ。ちょっと懲らしめたら解放してあげればいいんだから」


「そんな事ができるの?」


ノゾミは自信に満ちた顔で答えてくれる。


「うん。大丈夫。さっきの牢獄から出してあげれば、人間カードから解放されて元に戻れるから」


悪魔の囁きだった。



ちょっとだけ懲らしめてやろうぜ。



そうすれば、残りの1年間は虐めに合わないかもしれない。


主犯格であるショウコが大人しくなれば、虐めが無くなる可能性はあるんだ。


白紙のカードを持つ自分の指は震えていた。



「やってみようかな……」


つい口から出た本音。


ノゾミは大袈裟なほど喜んでくれていた。