人間カード




「どうすればいいの?」


あたしはあまりの気迫に飲み込まれ、ついにノゾミにそう訊いてしまった。


ノゾミは、あたしの手にまた紙切れを差し出してくる。


手の中にある紙は、これまでとは違い白紙だった。


「これが人間の入っていない状態の人間カード。まだ誰も閉じ込められていないってやつね」


あたしはそれを受け取って、天井に翳しながら透かしてみたり、あらゆる角度から見てみた。


「ユイ。扱いには気を付けてね。それ一枚で30万円くらいするから」



「え!? 30万!!」


こんな紙切れで30万円もするなんてとんでもないボッタクリだと思ったが、よく考えれば法律に触れることなく人を監禁できる道具なら、かなり安い金額なのかもしれない。


「それでユイを虐めた奴を閉じ込めてやろうよ。いっぺんにやるとまずいから。せめて、主犯格だけでも」


あたしは、その白紙の人間カードをまじまじと見た。


この中に人を閉じ込める。


イマイチ、実感が湧かない。


だけど、あたしの脳裏にはショウコの姿がはっきりと映し出されたんだ。