人間カード



おそらくイジメの事を訊いてきてるんだろう。


「どうって……別に普通だよ。卒業するまでは学校に通うつもりだし、イジメも堪えるつもり。あと1年間、我慢すれば、その後は今の奴らに会うこともないし。芸能活動はとりあえずは続けていくつもりだけど」


作り笑顔を浮かべて、自分じゃない自分を作る仕事も辛いけど、今のあたしにはそれしかないしね。


「うん! うん!」


たくさん反発はしてるけど、ママも喜んでくれている。


だからこそ、それがあたしの唯一の希望なんだ。


目的の物が見つかったのか、ノゾミはすくっと立ち上がってあたしの方を見た。


「今日、ユイに話があるって言ったのは、私の全てを知ってほしくて」


「私の事?」


ノゾミの手の中には、トランプのデッキのような物が潜んでいる。


何枚もの紙が積み重なっている事は確認できるけど、それが何なのかははっきりとわからない。


「ねえ、ユイ」


ノゾミはさっきと同じ吸い込まれそうなほどの冷たい瞳で、あたしの瞳を真っ直ぐ見てきた。



「アイツらに復讐できるとしたら、どうする?」